ハル・ベリー

『Who’s Next / The Who

金曜日に映画『ゴシカ』の試写会を娘と観て来た。会場は有楽町国際フォーラム。主演のハル・ベリーの舞台挨拶も行われるということで、一番大きなホールAが使用される。
開始は7時なのに、4時から招待券を座席指定券と交換しなきゃならないということで面倒臭いったらありゃしない。1時間半も並んでやっと指定券を渡される(ワーナーの関係者、手際悪すぎ)。開始までまだ映画一本分ぐらいの時間があるので、施設内のカフェでお茶飲んだり、本を読んでヒマを潰す。六時半過ぎに会場に入る。


舞台挨拶開始の7時になっても始まる気配なし。「ハル・ベリーは今、会場に向かってます」のアナウンスが。ついでに同席する予定だった競演のロバート・ダウニーJr.が来日できなくなったと発表されるが、観客の反応はほとんどなし。これが逆だったら、さすがにブーイングものだろうが。


30分近く遅れてようやく舞台挨拶が始まる。司会は襟川クロ。通訳役の戸田奈津子を伴い、薄紫のドレスを着たハル・ベリーが登場。隣りの2人と較べると顔の大きさが半分ぐらいで、普段から鍛えてる筋肉としなやかな体つきが遠くからでもハッキリとわかる。とても'66年生まれとは思えない。さすがはオスカー女優だなと関心。
10分ほどのおざなりのインタビューが行われ(相変わらず戸田奈津子の通訳はヒドイね)、カメラの放列を浴びながら余裕の笑顔で退場。やっと映画本編が始まる。ここまで4時間もかかったよ。ふぅ。


映画のストーリーはこうだ。女子刑務所の精神科病棟に勤める精神科医の主人公ミランダ(ハル・ベリー)が、車で帰宅途中、豪雨の中ずぶ濡れ姿の鬼気迫る少女に遭遇。その少女に触れた瞬間、一時的なショック状態に陥った彼女は、次の瞬間、なんと精神科病棟に収容されている自分に気づく。しかも夫殺しの容疑者として…。


これ以上はネタバレになってしまうので言いません。配給先は『リング』『呪怨』など日本型ホラーという位置付けで宣伝してるみたいだが、前半は(B級)ゴシックホラー、後半はサスペンス仕立てという感じかな。『羊たちの沈黙』『レッドドラゴン』や『シックスセンス』、あと『キャリー』あたりのネタ(?)がふんだんに盛り込まれて、「ホラーだからって、ちょっと辻褄合ってないんじゃないの」ってツッコミのひとつも入れたくなる。
どうせなら前半のまま、ミステリアスな雰囲気で押し切ってしまったほうが、まだよかったんじゃないかな。後味もあまりよくないし(ラストはちょっと安易過ぎ)。帰り際、外国人同士の観客の「トラディショナルな映画だったな」という会話が聞こえたけど、これってホメ言葉じゃないよな。


舞台挨拶でハル・ベリーが「恐怖でイスから飛び上がるでしょう」と言ってたが、隣りの娘は何度か反応してました(笑)。<会場の音響がよかったし。ついでに言うと、囚人役のペネロペ・クルスはスッピンでまるで別人みたいだったし、同僚の精神科医役のロバート・ダウニーJr.はせんだみつお似の中年男になってて、『レス・ザン・ゼロ』の頃の面影がなかった。
まぁ、映画自体は別として、ハル・ベリーが見られただけでよしとします。