すっぽんとブルース

『Manic Frustration / Trouble』

西荻窪の料理屋ですっぽん料理を食べました。某漫画家(コラムニストとしても有名)ファンサイトのオフ会で行ったのですが、参加者6人ともすっぽんは初めて。メニューは生血酒、肝の刺身、鍋、雑炊。


まずは生血酒。半透明のグラスに注がれた絵の具のような真赤な血にビビリつつ口を近づけると、ちょっと生臭さは感じるものの飲んでしまえば普通の日本酒とあまり変わらない(自分がアルコール苦手ってのもあるけど)。しかし飲んだあと、なぜか無意識に口元を拭ってしまう自分(笑)。
肝の刺身は普通のレバ刺しをもう少しとろりとしたような食感で、溶けかけのチョコレートを食べているみたい。小さめに切られていたので平気だったが、あまり多くは食べられないな。
さて、メインの鍋。湯気を上げるスープの中には、ころりんとした球形状に縮れたすっぽんの肉と、パッと見はイカの切り身のようなゼラチン部分が入っており、そこからお吸い物のようなさっぱり系のダシが出てる(ダシをとる段階では甲羅なども入れてたと思う)。
肉は鶏や白身魚のような淡白な味で、噛んでいるとスープのダシと入り混じった柔らかいコクが染み出てくる。モゴモゴと食べてると、ケンタッキーのように口の中から軟骨がポロリと出てくるんだけど、これが亀(すっぽん)の骨なのかと思うとちょっぴり複雑な気分(笑)。
ゼラチン(甲羅に引っ付いてる部分ですね)は、寒天とグミの中間のような歯ざわり。これそのものにあまり味はないけど、ちゅるんとした食感が楽しい。美肌効果があるということなので、特に女性陣は熱心に食べてた(笑)。後日の報告によるとお肌つるつる、髪つやつやになったそうです。さすがは叶姉妹ご用達料理。すっぽんパワー恐るべし!


「雑炊を食べなければ、すっぽんを食べたことにならない」と言われるぐらい(←誰が言ったか知りません)、旨いらしいけど、まぁ驚くほどじゃないです(笑)。溶き卵の甘さとすっぽんから出た上品なダシが混ざってサクサク食べれるし、これならすっぽんはちょっと…という人でも平気なのでは。
予想してたような臭みや食べづらさもなく「さっぱり、すっきり、上品」な料理でした。甲羅や卵など原形がわかるような調理法もあるみたいだけど、そうゆうのじゃなかったのもよかった。ちなみにすっぽん一匹で1万円也。翌日頭皮のガサガサ(皮膚が弱い)もよくなってたし、たまにはいいかもね。